2015年7月9日木曜日

クローバーという馬 3

さて、クローバーのお話の続きを^_^

とても賢く人懐っこく育ったクローバー。
ひとつだけ難点をいえば、かなり敏感な怖がりさんなんです。

 馬は本来敏感で怖がりな動物なので、全く馬らしいと言えば馬らしいだけなのですが、母馬のハートが馬らしくなく大胆不敵なだけに、敏感さが際立つ感じはありました。

 でも、それはまわりの環境に対してで、人に対しては、本当に人懐っこい馬なのです。

今振り返って、クローバーが本当に凄かったと思うのは、生まれて8ヶ月目めに、もう他の馬と一緒に、学校訪問をこなしたことでした。
その時は、障害児学級の子ども達とのセッションだったのですが、他の馬が子ども達を乗せている間、クローバーはじっと木に繋がれ、ブラッシングしてもらっていたのです。
あどけないクローバーは、子ども達にも先生方にも、とても可愛がっていただきました。

仔馬のころから、そんな風だったので、エオの谷でも、子ども達に好かれ、子どもキャンプの時は、裸馬で子ども達を乗せ、ゲームに興じたりしたものです。

 そんなある日、ひとりのエオ仲間が、
「一度乗せてもらったクローバーが忘れられないんです。」と。
そのあまりに真剣な潤んだ瞳に、とても感動したのをよく覚えています。

 クローバーのことをこんなにも思ってくれる人が現れたんだ…
それは、とてもとても嬉しい、でも、ちょっぴり不思議な感覚でした。

 きっとそれは、クローバーがそれまで大切に大切に育てた、我が子のような存在だったからかもしれません。







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