2012年7月17日火曜日

見えない恐怖心(アリスの物語5)

アリスの「心の闇」を打ち明けなかった理由がもうひとつあります。

それは、アリスはもとの家族と一緒にいるときには、気になる症状が見られないように思えたからなのです。
アリスに対して愛情いっぱいで、アリスも一緒にいることが嬉しくて嬉しくて…そんな感じの家族だったのですから。

犬は、例え一緒にいた期間が短くても、自分を本当に愛してくれた家族のことは、忘れないものなのです(o^−^o)

アリスの気になった症状のひとつに、アイコンタクトがとれないということがありました。
そして、四肢を触られることへの異常なほどの恐怖感。
体に人の足が触れた時の、パニック症状。
そして…これが、表に出せない最大の原因となってしまったのですが、外部の人(アリス基準なので特定不可能)への異常な恐怖心と、その逆の異常な威嚇行動。
これは、アリスの中の何かが警報を鳴らす感じで、相手が男性の時も女性の時もあり、小さな子どもの時もありました。
アリスには、いったい何が見え感じられていたのでしょうか…。

neotearといる時や、アリスがアリス基準で心を許す人といるときは、甘えん坊でお茶目な可愛い家庭犬だったのですが…。

犬の性格にもよると思いますが、繊細なアリスにとってブリーダーさんのもとで行われた断尾や断耳、そしていき過ぎの爪切りのケアは、恐怖以外の何者でもないようでした。
そして、これはどの時点で行われたのかわからないのですが、人に蹴られた経験があると感じました。
そのようなことから、人に対しての不信感がかなり深く根付いてしまっていたのです。
いわゆるPTSDだと思いました。

アイコンタクトが取れないのは、人を信じきれない恐怖感からだとtearには感じられました。
怖さのあまり、思わず目を反らしてしまう反射行動。
そして、それが癖のように染み付いてしまっていたのかもしれません。
このアイコンタクトの自然な改善が、一番難しかったところでした。

そして、tearに対しては甘えん坊、neoには甘えん坊の反面、従順過ぎる傾向が見られました。
これは、男性もしくは、強い気迫の持ち主への恐怖心から来るものだと、思います。
動物は一瞬で、相手の気迫というかオーラを感じ取るものですから…。
これは、馬にも言えることですが…。

そんなアリスの心を、自然に少しずつ解してくれたのが、エオの谷の犬たちであり馬たちだったのです。

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