2010年10月16日土曜日

希望の光…8

レイ…
「希望の光」は決して消えない…
ルナ・レイ…そして、今君がここにいる…

ピンキーがレイを身ごもっていた時、実は同時にハートも身ごもっていた。

予定日はほぼ同じ、そしてお腹の子馬の父親も同じ。

ピンキーとレイにかかりきりだった10日間、予定日が過ぎたハートは、悠然と淡々と日々を過ごしていた。

neoもtearもレイに付き添いながら、もちろんハートの出産が気になっていたのだけれど。

そんな心配をよそに、いつもと全く変わらないハートを見ていると、不思議と気持ちが落ち着いた。

ハートには、ピンキーのこともレイのこともわかっていたのかもしれない。
いつだって神秘的な馬だったから。

レイがピンキーのもとへと旅立った時も、気がつけばハートがずっと見つめていたりした。

予定日を過ぎても変わらず元気なハートと一緒に、林道を歩くことが日課になっていた。

春の木洩れ日の中、ハートと肩を並べて歩くひとときは、心がほっこりとする時間だった。

「あっ、可愛い花が咲いたよ。」

「ほら、あそこにチョウチョが…」

そんな時、ハートは隣で美味しそうな草を探している。

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