2010年10月31日日曜日

危機一髪!

久々に登場、エオの谷の隠れキャラ・ミニブタのぽぽちゃん(黒)とあむちゃん(白)です。

1才のあむちゃんと、もうすぐ1才のぽぽちゃん。
最近、ムクムクと成長してきて、ちょっぴり巨大化しています(汗)

エオ仲間がご存知の可愛〜い(≧∇≦)ミニブタはどこへやら…f^_^;です。

そんな折、こともあろうか大変な騒ぎに巻き込まれてしまう一歩手前だったのです(ToT)

お天気がイマイチな今日のエオの谷、いつになく静かな日曜日となっていたので、久しぶりにミニブタたちを放牧しておりました。

エオの谷のミニブタたちの放牧は、本当に自由気まま。
柵があるわけでなく、ただの放し飼いといいましょうか…。
少し前までは、とても可愛くお利口さんに、敷地内で雑草を食べて、呼べばすぐに飛んでくる状態だったのですが…。

最近は、あまりにも慣れすぎて、目を盗んではお隣さんの田んぼ(もちろん稲刈りは終わっています)まで遠征していたり、農道をテケテケの歩いていたりと行動範囲が広がっておりました。

広い田んぼの真ん中にポツンとブタがいると、それは目立ってしまいます。
みなさん、まさかブタがいるとは思っていないので、きっと首を傾げ見ていかれることでしょう。

首を傾げるのなら良かったのですが、今日は見つけた相手が悪かったのです。

なんだか近辺の道路で車がザワザワしていると思っていたら、ザザザザザっと1台の見慣れた軽トラが慌ててエオの谷に入ってきたのです。

何事かと走り寄ると、
「ブタを放しとったりするんかぁのぉ。」
と、ご近所さん。
「あっ、すいません(汗)。」
直ぐにぽぽちゃんとあむちゃんを呼ぶと、2匹とも異変を察したのか、転がるように帰ってきたので、とりあえず小屋にいれ、ご近所さんのもとへ。

「いやいや、田ぁにイノシシが出とる言うて、騒ぎになぁとるけぇ、見に来てみたんよぉ。わかった、ブタなんやな。」
と念押しして、直ぐに無線に口を当てたのでした。

「イノシシやないけぇ。ブタやぁブタ。ブタこうとるんや。」
「×××××…」
「違う違う、白いブタもおるし、あれは黒ブタや。」

…………………(冷汗)

無線って…猟師仲間と話しをしてるんや…

猟師さんが田んぼでイノシシ見つけたって言うことは…(冷汗)


ぽぽちゃん、危機一髪セーフだったってこと!?

ぎゃあ〜〜
危なかったぁ〜(>_<)

ぽぽちゃん、イノシシと間違われてしまったんや…
これから、気をつけないと…。


そんなわけで、ホッと一息ついたものの、かなりの冷や汗の午後でした。

2010年10月29日金曜日

雄鹿の声が響く谷

今夜は室内でも10℃をきっている。

ひさびさに空気が澄み切った夜。
外は満天の星と下弦の月…。
絵本の1ページのような夜空が広がっている。

こんな夜はきっと、鹿たちが山を出て草地で、のびのびと食事を楽しんでいるだろう。


実は今夜も日が落ちた頃、空を突き抜けるような雄鹿の声を聞いていた。
tear的には、秋の風物詩となっているこの鳴き声…。

夕刻には、エオの谷から出て少し行った草地で、それはそれは大きな雄鹿を見たばかりだった。

遠目でもはっきりとわかるほどの、太く伸びた立派な角。
雄々しく悠々と歩く姿は、宮崎駿さんの映画『もののけ姫』に出てくるシシ神さまのようだった。

山から時折現れる野生の雄鹿は、なんだかいつも神聖な生き物の気がしてしまうtearなのだ。

2010年10月28日木曜日

暖をとって

一気に冬になってしまったかのような、寒い日が続いているエオの谷。

結局、薪ストーブは毎日活躍しています。

薪ストーブに火が入ると、喜ぶのは猫軍団。

ストーブ近くのイスの上は、これからの季節、猫たちの特等席になるのです。

2010年10月26日火曜日

寒くなってきたので

なんだか今日は、だんだん冷えるみたいです。

やっぱり、そろそろ暖をとらないと…。

というわけで、火を入れました!

冬場は活躍期待してるよ!薪ストーブくん(b^ー°)

木枯らし!?

朝、外に出ると、びゅ〜!!
これって、木枯らし!?

こんな日は、林道に枯れ葉が舞って、幻想的な散歩道になるんですよね…。

今日は、馬とお散歩に出かけようかな。

2010年10月25日月曜日

夕焼け

雨上がりの西の空。

久々に素敵な夕焼けを見ました。

雨の合間に

昨日今日と天気予報通り、雨のエオの谷です。

にも関わらず、昨日も今日も馬上からはこぼれる笑顔(^O^)

エオ仲間は秋の雨も満喫しています\(^_^)/

2010年10月24日日曜日

You love horses !

tearの友人とそのdaughter、Mちゃんですo(^-^)o

Mちゃんは母が日本人、父がAmericanのbeautiful girlなのですが、tearが感動するのはそのlove horsesぶり!

ほんっと!に馬好きなんです!!

馬上の彼女の笑顔は、キラキラ全開!

こ〜んなに幸せそうな顔を見てると、Mちゃんは馬と暮らした方がいいよ!と、いつも思わず言ってしまいます(笑)

本人曰わく、
「アメリカで馬と一緒に住みたい!」

同感、同感(笑)

彼女には、それが一番似合ってるかも!


そんな彼女を見ていても思うのは、乗馬って、馬に乗りたい気持ちだけあれば上手くなる!ってこと。
ほんとに、そうなんです。


馬は昔からずーっと人のパートナーだったからかな…。
気持ちがあることが、上達の一番の秘訣なんて。

人と馬って、やっぱり惹かれ合う存在なのかな…。


Mちゃんの素敵な笑顔を見ながら、とっても幸せな気分になったtearなのでした。

2010年10月23日土曜日

ゆめいっぱい

秋真っ盛り、霧と青空のエオの谷ですが…。

「青空」と言えば、tearは最近ある歌にハマっています。

その歌の前に、その歌を歌うスコット・マーフィーにハマっているのです(^O^)


夏頃だったかな…
久々に街中にお買い物に出かけた時にフラッと入ったお店で、BGMとしてかかっていたのがスコット・マーフィーのカヴァーアルバム。

これだ!と、思わずそこにあったCD3枚を大人買いしてしまいました(^w^)

その時流れていたのは、岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」だったんだけど、え!?この曲がこんな風になるん?って感じのある意味衝撃だったかな。

一言でいうと、聴いててめっちゃ元気になるアレンジと歌い方なんです。

スコット・マーフィー…本当に流暢な日本語とパンキッシュなアレンジでJ-POPをカヴァーしています。

そのカヴァーアルバムの中で、今かなりハマっているのが「ゆめいっぱい」!
もともとアニメ「ちびまる子ちゃん」のテーマソングなので、よく耳にしていたし、馴染みのある曲ではあったんですが、こんなにいい歌だったとは…って感じです。

なんだか、みんなに聴いて元気になってほしい曲なんです。
なんとなくエオの谷の風を感じる雰囲気の曲かなぁ…。


実際、歌として聴いてほしいのですが、歌詞も素敵なので、書かせてくださいね!(b^ー°)


「ゆめいっぱい」

☆楽しいことなら いっぱい
夢見ることなら めいっぱい
今すぐ おしゃれに 着替えて
友達 探しに 行こうよ

青空に 続く 坂道
息せき かけてく あの娘は だあれ?
忘れてた 宝物 見つけたよ
切り取った 時間の 片隅
夕焼け 草原 風の匂い
笑顔の 魔法を 教えて

★元気になろうよ いっぱい
キラキラしようよ
めいっぱい
ハリキリ 翼をひろげて
ペチャクチャ おしゃべりしようよ

麦わら帽子の 夏休み
赤い自転車で どこへ行くの
日だまりの 草笛が 聞こえたよ
思い出の あの橋 渡ろう
陽炎 ひまわり マシュマロの雲
心の 絵の具が あふれ出す


☆★くりかえし

2010年10月22日金曜日

ルナ・レイ

「希望の光」というタイトルで「レイ」の名前のルーツを書かせていただきましたが、こんなに長くなってしまうとは…(汗)

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございましたm(_ _)m


そんなこんなで「レイ」という名前には、ことのほか思い入れがあってしまうtearなのでした。

ハートの子「ルナ・レイ」は本当に順調に成長し、今1才5ヶ月になりました。

「レイ」という名の重さもケロッと受け止め受け入れてしまうような、ハート似の逞しさと愛嬌を持ち合わせた素敵な子です(^_^)v

そして…
子馬を育てることは、我が子を育てるのと同じくらいの感動の連続な気がします。


いつかまた…
子馬の出産に立ち会いたいと、思ってやまないneotearです。

ピュアリーレイ

レイ

ルナ・レイ…

それがレイという名を持つ3頭の馬のフルネームですが、どのレイも同じ重みでtearの心の中に居続けることでしょう。

2010年10月21日木曜日

希望の光…12














子馬が立ち上がる瞬間…に立ち会えるのは、天からプレゼントをもらった気分だ。

子馬は…
ハートの見守る中、neoとtearの目の前で、自らの肢でしっかりと立ち上がったのだ。


「もう一度…レイと名付けてもいい?」

「そう言うと思っていた。」

「月の素敵な夜に生まれたから…ルナ・レイ…にしようか…」

「ルナ・レイ…いい名前だと思うよ。」


3頭めの「レイ」…

きっと、この子に一番似合う名前な気がしていた。
そして、きっと天国のレイの分も光り輝くのだろう…。

エオの谷の「希望の光」として…。

2010年10月20日水曜日

希望の光…11






2009.5.10…20:30…

いつだってそうだ。
ハートは大変なことも凄いことも、ケロッとやってのける。

そんなハートを見て、いつも口から出る言葉は…ありがとう…に、なってしまう…。
だけど、やっぱり今回ばかりはそばにいさせて欲しかったなぁ…。
そんな思いもずっと心にあった気がする。


ピンキーとハートの出産で、出産はいかに日常的なことであり、そして奇跡的なことなのかを思い知らされていた。


…実はどんな日常も、奇跡の連続で成り立っているのかもしれない…。

「今、生きている…それこそが奇跡なんだよ…。それだけで奇跡なんだよ…。」

そんな言葉が頭の中をめぐっている。


そんな風に誕生した子馬は、母馬ハートの愛情と励ましを一心にに受け、tearたちの目の前で、まさに立ち上がろうとしていた。

ピンキーの子、レイがあんなに大変で、結局出来ることのなかった「自分で立ち上がる」こと…。

ハートの子は、いとも簡単にやってのけようとしている。
ただ、そこには母馬ハートの温かで力強い励ましが、かかせない当たり前のものとしてあったのだ。

そんな母子を見ながら、嬉しさと辛さが交錯していた。

2010年10月19日火曜日

hunterマール

猫は本来hunterなのですが、最近の飼い猫の多くは、その必要性もなくなり、本能を隠し穏やかに暮らしています。

……が、エオ猫軍団は本能で暮らしております(笑)

それでも本来の空腹を満たすという必要性はないので、グルメ猫風ですが。

tearの言うグルメ猫たちは、hunterになりつつも、自分の好きなターゲットに絞って狩りをしている気がします。

そんな中、最近マールはグルメ猫を脱し、本来のhunter能力全開の模様!

グルメ的には爬虫類系のマール、ここのところトンボ、バッタ、そしてネズミと、あらゆる素材を食しております。

今朝のターゲットは、モグラくん。

でも、これは食べないだろうなぁ…。

モグラは美味しくないらしく、食べている猫を見たことがないので。

希望の光…10

2009.5.10…20:00…

胸騒ぎがする中、足早に戻った厩舎で、なぜか違和感を感じていた…。

いつもと変わらず、馬たちが夕飼いの乾草をはむ音が響いている。
けれど、いつもとは違う聞き慣れない音が混じっているのだ。

「ペチャッ、ペチャッ、ペチャッ…」

……え!?

……もしかして……

慌てて明かりをつけた。


……!!
胸騒ぎは的中。

ハートは子馬を産み終えて、生まれたての濡れた体を舐めていたのだった。

……!!

「もう出てる!!早く来て!!」
携帯を手に、しどろもどろにそれだけ言うのがやっとだった。

心臓がドキドキしておさまらない。
なんだか、安心したような、がっかりしたような複雑な気持ちだった。

息子とneoが息を切らせてやって来た。


……!!
2人とも絶句。

「あーあ…」
息子の口から思わずため息がこぼれていた。

2010年10月18日月曜日

TREC参加






10月16日(土)17日(日)に、阿蘇にある夢大地★グリーンバレーにて、第1回西日本TREC講習会&プレ競技会が開催されました。

夢大地★グリーンバレーさんは、ハートの故郷でもあり、ルナ・レイの父馬が暮らしている場所でもありと、エオの谷とは切っても切れない間柄にあります。

いつもは、競技会には全くもって縁遠いエオの谷ですが、今回、縁あって急遽参加させていただくことになりました。

TREC(トレック)…言葉すら、まだ日本では定着していませんが、現在ヨーロッパを中心に世界中で急成長中の新しい野外馬術競技です。

neotearが興味を持ったのは、形にこだわらず安全に楽しめ、かつ、馬と人がもっともっと近づくための馬にも人にも優しい競技だと思ったからです。

そして、本当の意味でのホースマンシップを追求できる競技に成長してほしいなと心から願っています\(^ー^)/

今回エオの谷からの参加は、Neo、Jack、Kikkoの3名でした。急遽だったにも関わらず、アマチュアで4位6位がエオ仲間と大健闘だったようです!
neoはジャッジにも参加で、かなり楽しかったみたい。
上記の写真はneoとJackが写っていたので、夢大地★グリーンバレーさんから引用させていただきました。


阿蘇での様子、TRECの詳細はこちらからご覧ください!
http://www.gv-aso.com/gv-hp/

希望の光…9

2009.5.10…
レイが星になり、一週間が経っていた。

ちょうど日曜日の夕刻、お客さまが引けた後で、いつものようにハートとお散歩に出た。

その日は、ハートを連れ出すことに少しだけ躊躇したのだ。

実は前日の折しも満月の夜中、一瞬、陣痛を思わせるような行動をとっていたハート。
ついに…と、意気込んだneotearをよそに、また落ち着きを取り戻しうたた寝を始めていた。

そんなことがあった次の日なだけに、いつ出産が始まってもおかしくはなかった。

散歩中に陣痛とか来ないよな…
不安になりながら、いつもより短めの散歩を終えて厩舎に戻ってきた。

tearとハートが散歩に出ている間に、夕飼の準備はneoがしてくれていた。

厩舎に入るなり、乾草を貪るように食べ始めるハートを見て、今夜も産まないのかなぁ…と少し焦りも感じていた気がする。

できれば今夜産んでほしいなぁ…
その日は寮生活をしている息子が帰ってきていたのだ。
「ハートの出産が始まったら起こして」
前日の夜もそう言って眠りについていた。

ずっと馬のそばで生活していても、馬の出産を見る機会はそうそうはない。
息子に見せてやりたいなぁ。
neoもtearもそう思っていた。

とりあえず、急いで夕食を取ってこよう、そう話をし室内に入った。

ピンキーの出産以来、落ち着いて食事を取った記憶がない。

いつも通り、とりあえず食事をかき込み、いつもより早く厩舎に戻ったのだ。
なんだか胸騒ぎがしていた。

2010年10月17日日曜日

昼下がり

朝霧の午後は、秋晴れの空。

お馬さんパカパカの後は、ぽかぽか陽気でお昼寝モード。

猫が大好きなBlueに、雷(らい)が寄り添っています。

なんだか可愛くて思わずパチリ(^w^)

朝霧

朝一番は透明だった空気が、時間とともに乳白色に…。

霧が音もなく降りてくるのを見ていると、自然の神秘を感じてしまいます。

朝霧の中の馬は、いつもより風景に溶け込むいるような…。

2010年10月16日土曜日

希望の光…8

レイ…
「希望の光」は決して消えない…
ルナ・レイ…そして、今君がここにいる…

ピンキーがレイを身ごもっていた時、実は同時にハートも身ごもっていた。

予定日はほぼ同じ、そしてお腹の子馬の父親も同じ。

ピンキーとレイにかかりきりだった10日間、予定日が過ぎたハートは、悠然と淡々と日々を過ごしていた。

neoもtearもレイに付き添いながら、もちろんハートの出産が気になっていたのだけれど。

そんな心配をよそに、いつもと全く変わらないハートを見ていると、不思議と気持ちが落ち着いた。

ハートには、ピンキーのこともレイのこともわかっていたのかもしれない。
いつだって神秘的な馬だったから。

レイがピンキーのもとへと旅立った時も、気がつけばハートがずっと見つめていたりした。

予定日を過ぎても変わらず元気なハートと一緒に、林道を歩くことが日課になっていた。

春の木洩れ日の中、ハートと肩を並べて歩くひとときは、心がほっこりとする時間だった。

「あっ、可愛い花が咲いたよ。」

「ほら、あそこにチョウチョが…」

そんな時、ハートは隣で美味しそうな草を探している。

2010年10月15日金曜日

遭遇

エオの谷のある美土里町は、この秋、熊警報が度々出ているほど、野生動物がたくさん身近に出没しています。

まだ熊には遭遇していないtearですが、お客さまと林道をお散歩中、
「ぎゃあ〜!!」

……………

アカマムシです!!

さすがのtearも、生きているマムシ相手に写メは撮れません。

もちろん、息絶えていました!

近くにキツネかタヌキらしい糞があり、アカマムシの頭部には獣の歯跡…。
運良く(マムシにとっては運悪く)野生動物にやられたのでしょう。

それにしても、やっぱり身近にいるんだわぁ…。

身が引き締まるtearでした。

2010年10月14日木曜日

希望の光…7


ピンキーが自らの命と引換に、この世に残したレイ…。

その小さな輝きは、7日間で途絶えてしまったけれど、今、消えることのない輝きとなって心の中で生き続けている。

母馬ピンキーは、本当にたくさんの人から愛された素敵な温かな馬だった。

その忘れ形見のレイもまた、たくさんの人からめいっぱいの愛を受けて過ごした日々だった。

レイにエールを送り続けてくれたエオ仲間、そしてレイが命を繋ぐことができたら体が不自由でも、家に引き取ってもいいと言ってくれた友人…どれだけの人たちに支えられた7日間だっただろう…。

あの時のみんなの思いは、きっとレイに届いていたと信じているし、neoとtearも決して忘れない。

素敵な人々に囲まれて、レイは精一杯生きたのだ。

確かにレイは、ここにいた。
そして、今も多くの人の心の中にいる…。


レイの最後の時は、とても静かにやってきた…。

慌ただしさで幕開けたゴールデンウイークの中日(なかび)。
日曜日だったにもかかわらず、なぜだかぽっかりと空いた1日。

レイとゆっくり過ごそうかな…と思っていたところへ、一本の電話が入ったのだ。

馬に乗りたいという予約の電話だった。
レイも随分弱っていたし、一瞬…今日は断ろうかな…と思ったのだが、電話の声がなんだか印象的で、やっぱり受けようと思ったのを覚えている。

初めてエオの谷を訪れた、可愛い女の子連れのお母さんだった。

その親子が到着する直前、ミルクをあげたレイはとても安らかで…。
もう永くはないんだな…と直感的に感じられた。

少女とお母さんは、笑顔いっぱいで馬に乗り、neotearと話が弾んでいた。

その時、はしゃぐ少女の瞳の奥に、なぜだかレイの気配を感じた気がした。
neoも何かを感じたのだろう。

すっと席を外し、レイのもとへと走る。

それから何分も経たずに、静かに帰ってきたneoを見た時、あぁ…心の中で呟いていた。

レイは静かに息を引き取っていたそうだ。

まるでneotearを、お客さまから引き離してはならないと気を使ったように…。


それはレイからのメッセージだったのかもしれない…その時の少女のお母さんは、今、エオ仲間となり、本当にエオの谷を必要としてくれている…。


レイはピンキーに負けない、エオの谷に絶対なくてはならない馬だったと…今…確信を持って言いたい。

2010年10月13日水曜日

何が見える?何を信じる?

霧の朝です。

秋になり、毎日のように霧が出ています。

いつもは見える景色を白いヴェールが覆い、目隠ししているみたいです。

「何が見える?何を信じる?…」

そんなテーマで今朝は絵本を読んできました。
tearは月に一度、地元の小学校で絵本の読み語りボランティアをしています。

今月は6年生相手だったので、ちょっぴり考えて欲しくって。

『うきうきしたら』
ジェズ・オールバラ著 たがきょうこ訳

『いつかきっとみつかるさ』
マーク・スペリング著
アレクサンドラ スティール モーガン絵
久山太市 訳

そして、
『走れメロス』
太宰治 著

そんなラインナップで読んでみようと思ったのですが、時間の関係上、『いつかきっとみつかるさ』は紹介だけに。


子ども達が成長していく中で、大人たちが生きていく中で、みんな何を見て何を感じていくんだろう…。

そこに見えているものが本当なのか、実際には見えない物に真実があるのか…

見えるものを信じるのか、感じた心を信じるのか…

信じるものとはいったいどこにあるんだろう…。


考えていると、ぐんぐん思いは広がって…


秋の夜長に絵本を片手に物思いにふけるのもいいかもしれませんね!(b^ー°)

2010年10月12日火曜日

爽やかな風に吹かれて

晴れた空に浮かぶ秋の雲…

気持ちいいなぁ〜

ここのところエオの谷では、50代60代の方の笑顔がいっぱいです\(^-^)/

非日常のリラックス空間を満喫していただいています。

主婦業やお仕事を一瞬忘れて馬上の人となる…そんな瞬間が頭と体をリフレッシュするんですよね!

馬から下りた後、
「これで、また一週間ガンバレルわぁ〜」
と、きらきらした笑顔で言っていただくと、neotearも元気が出てきます!

「馬に乗った後って、風が変わるのよ!体が自然に近づくのかしら…」
そんな会話を耳にしながら、エオ仲間って、やっぱり素敵だなぁ…とひとり感動しているtearでした(^w^)

2010年10月11日月曜日

希望の光…6.5

希望の光…6

レイと過ごした7日間は、嵐のような…それでいて凪のような日々だった気がしている。

4月27日にレイを産み落とし、4月29日にピンキーは逝ってしまった。

と同時に、世間ではゴールデンウイークに入り、華やかな週が始まっていた。

有り難いことにエオの谷にも、予約のお客さまが増えていた。
いつもなら嬉しい悲鳴なのだが、この時ばかりは、精神的にも物理的にも本当の意味の悲鳴をあげてしまいそうな状況の中にいたのを覚えている。

レイの母親代わりとなってから、なるべくレイのそばにいてやりたかったし、実際身体的な問題を抱えていたレイだったから、そばにいる必要もあったのだ。

昼間はお客さまの合間をみては、レイのもとに走り、neotearのどちらかが手が空いたときは、なるべくレイのそばにいた。
そして、夜はレイの厩舎に交代で付き添った。

まだ寒さが残る夜、レイと一緒に馬着を着て、レイの体をさすったりもした。

ひとつの馬着の中で、レイに寄り添いうたた寝をした瞬間、急に首を持ち上げたレイの頭が直撃し、暗闇に星が舞うような衝撃が走ったこともあった。

そんな嵐のような時間の流れの中で、レイが愛おしくてたまらなくなる瞬間がある。

レイのそばから離れ、また戻った時、レイはneotearの姿を見ると、「ブブブ…」と唇を震わせ母馬を呼ぶ声で、neotearを呼んで立ち上がろうともがくのだった。

この子を生かしたい。
例え何を引き換えにしてもいい。
そう思わずにはいられなかった。

しかし、奇跡はそう容易くおこってはくれなかったのだ。

ある時を境に、レイは目に見えて衰弱し、立とうともがくこともしなくなっていた。

ミルクを自分の力で吸うこともなくなり、こちらが無理やり流し込むのを、ただ受け入れているだけ…。
いつしかそんな状態になっていった。

2010年10月10日日曜日

秋の1日

レイのお話はちょっぴりお休みして、エオの谷の今の様子を。

お散歩道の脇にある柿の実は色づき、足下には、はじけた栗のイガがそこここに落ちています。
この辺りは、イガは落ちていても、栗が落ちていないのが特徴なのです(笑)

なぜだかわかりますか?

実は、野生動物が多いため、落ちた栗は人が見つけるより先に食べられているのです。

エオの谷の周りは自然がほんとにいっぱいなのでした(笑)

秋の雲が風に流れる中、エオの谷の馬たちと秋を満喫のエオ仲間。

今日も素敵な笑顔がいっぱいのエオの谷です。

2010年10月9日土曜日

希望の光…5

ピンキーの死で、ひとり残されたレイ…。

この子だけは…
そう心に誓ったものの、未来はあまり明るいものではなかったのだ。

生まれたばかりの子馬は、通常1時間もすれば、自ら立ち上がり、母馬の乳首を探し始める。

しかし、その「通常」のことがなされるには、実は重要な最低ふたつの条件が満たされなければならない。

ひとつめは、当たり前のことだが、体が正常であること。
ふたつめは、母馬の励ましがあること。


生まれ落ちたレイにとって、ふたつめの条件はほとんどないに等しかった。
瀕死のピンキーは、自らが立つことさえ、ままならなかったのだから…。

そんな状況でも、母たるものは凄いもので、虚ろな目でも必死に子馬を探し、か細い声でも必死に呼び続けていたのだ。

しかし…自分の体を動かすことすら難しかったピンキーは、レイを舐めてあげることも、鼻先で押しやることも、できないでいた。

そのピンキーの代わりをと、tearも出来る限りのことをしたのだが、レイはやはり動かぬピンキーを求めていた気がする。

そんな中、実はもう一つ…。

レイの前肢は、伸びきることがなく、後ろ肢には力が入らない。
先天的なことのようだった。

ということは、立つための最低限の条件が満たされていないことになる。


そんなわけで、レイは一瞬は立てるものの、立った状態が持続することはなかったのだ。

獣医さんも、立つことが出来ないのは致命的だと…。


それでも、目の前のレイは懸命に生きようとしているのだ。
自分たちが諦めるわけにはいかなかった。

たとえ獣医さんがサジを投げようと、常識では考えられなくても…。

2010年10月8日金曜日

希望の光…4.5

ピンキーの出産直後の貴重な一枚です。

レイと名付ける一瞬前だったかな…。

2010年10月7日木曜日

希望の光…4

その瞬間から、レイと名付けた子馬と瀕死の母馬ピンキーとneotearとの壮絶な時間(とき)が動き始めていた。

ピンキーに出来る限りのことを試みながら、自力で立つことの出来ないレイを励まし支えミルクを与える、そんな片時も気を抜けない状態が丸1日続いた後で…ピンキーはレイのそばで、静かに息を引き取ったのだった。

元気な母子を想像していたtearとneoには、その状況が理解できるはずもなかった。

緊張と脱力と虚無…まだあたたかいピンキーに触れながら、頭の中を機械的に整理しようとする自分がそこにいる。

動かなくなったピンキーのそばで、レイが「ブブブ…」と唇を振るわすように母馬を呼んでいる。
その声にハッと現実に引き戻され、途端、溢れ出る感情を抑えきれなくなっていた。

悲しさなのか悔しさなのか、やるせなさなのか憤りなのか…

理由のない涙が溢れ、言葉にならない言葉が溢れ、なりふり構わず泣き叫んでいた。

あの時…何を叫んでいたのか、何に向かって叫んでいたのか…今もわからないでいる。

どのくらい泣いただろう…ひとしきり感情にまかせたおかげで、涙が止まった時には、いつもの自分がいた。

「レイ」
呼びながら抱きしめたレイは、あまりにあどけなくて温かで…。

「絶対にこの子は生かそうね…」祈りのような誓いが唇からこぼれていた。

2010年10月6日水曜日

希望の光…3

そういう経緯で「レイ」という名前は特別な思いと素敵な意味が詰まったものとなっていた…。


そして…


「この子にどうしてもつけたい名前がある」そう言ったtearにneoはわかってる…と言うように頷いた。

競技馬のレイから離れ、ちょうど4年が過ぎたひんやりとした春の朝、エオの谷の厩舎でのことだった。

「レイ…」厩舎にうずくまる生まれたばかりの子馬に呼びかけたtearに、
「やっぱり」neoはそう言って、そうだと思ったと頷いた。

「レイにしよう!こんなにピッタリでいい名前はないよ!」neoの言葉に、張りつめていた何かが崩れ、涙が後から後からこぼれ落ちていた。

2009年4月28日の朝のことだった。

レイ…という名前は「希望の光」という意味を持っている。

neoと2人、そのまんまの思いを祈りとともにレイに送った朝、レイの隣には、もう自分では立つことのできない母馬ピンキーが荒い息をしながら横になっていた。

その日の前夜、激しい異常な陣痛とともに始まった出産は、母馬にとって最悪のシナリオを作り上げていったのだった。

異常出産の中、辛うじて取り上げた子馬からも生命の力強さは感じられなかった。

そんな中で、そんな状況だからこその命名だったのだ。

それが、レイと名付けた2頭めの馬だった。

2010年10月5日火曜日

希望の光…2

「レイ」…希望の光、そう名付けた馬は、ルナ・レイで実は3頭めになる。

最初のレイは、neoの最後の競技馬であり、tearが初めてコンビを組んだ競技馬でもあった。

エオの谷を始める前、neoは障害馬術(ジャンプ)の競技者として馬の隣にいた。
そして、tearも少しだけ。

最初のレイ(フルネームはもっと長いんだけどね)は、葦毛(白い毛色)のとっても大きなサラブレッドだった。

背の低いtearにとっては巨大な馬だったかな。
レイに乗ったtearを見て「大木にとまった蝉みたい」ってよく言われたっけ(笑)

そのレイからは、競技の華やかさと厳しさと、競技に向かう馬の心…みたいなものをたくさんたくさん教わった。

レイからの最大のプレゼントはレイとtearのデビュー戦で貰ったブルーリボン(優勝)かな。
そして、レイからの最高のプレゼントは…ダイレクトに感じさせてくれた馬の心かもしれない。

短い間だったけど、いっぱい一緒に走って、いっぱい一緒に飛んで…。
ほんとにたくさんのことを教えてもらったtearにとっては、大切で忘れることのできない馬…。

競技生活を辞めた時に、neoと話し合って手離すことにしたレイ…。(まだ競技で活躍しているらしいと風の噂で聞いて、懐かしくて胸が熱くなった)

いつか…もう一度「レイ」と名付けたいと思えるような馬に出会いたいなぁ…と思いながら…。

それが初めて「レイ」という名を付けた馬だった。

2010年10月4日月曜日

希望の光…

朝陽の中でルナ・レイが草をはんでいる。

静かでのんびりとしていて、見ているだけで気持ちが安らいでくる。

もうすぐ1才半になるルナ・レイ…。
ハート(tearのパートナーホース)がくれたエオの谷の宝物。

ハートの出産はルナ・レイで2度目だ。
初産で誕生したクローバーは、日々エオの谷に笑顔を運びながら、今やなくてはならない存在の馬に成長した。

ハートのフルネームはsweety heart…大好きなスゥィーツを食べた時のような幸福感と笑顔がこぼれる瞬間を運んでくる馬…ふわっとした心を持った馬…そんな意味合いでtearが付けた名前。

新しい仕事の核になるだろうという確信もあり「ハート(心)」という響きは外せなかった。

そんなハートがプレゼントしてくれたのがクローバーだった。
名前は、地元の小学校に募ってみた。

田舎の小さな小学校の子どもたちは、素敵なほどに真っ直ぐに「クローバー」という名前をくれたのだ。
クローバー…
「お母さんがハートでトランプが浮かんだからクローバーね!」
「みんなに幸せを運んでほしいから四つ葉のクローバー!」

うん!意味合いも文句なし(笑)
真剣でもありユーモアもあるところが、ハートの子にはピッタリ!
というわけで、有り難くいただいた名前だった。

tearは名前をとても大切に思ってる。
だから、名前を考えるのは、相手が何であれ楽しむし全力投球してしまう(≧∇≦)

そして…ルナ・レイ…

月の女神に抱かれた希望の光…そんな意味合いの名前をプレゼントしたハートの2頭めの子馬。

でも、その名前の中に込められた思いは…2頭分の命の希望…。

このお話は長くなるので、少しずつ書いていこうと思います。

2010年10月3日日曜日

頂き物

今朝、ご近所さんの車がブーンとエオの谷に。

なんだろう?と駆け寄ると、窓から差し出されたのは、ビニール袋いっぱいのしば栗でした。

しば栗は、普通の栗の4分の1くらいの可愛い栗なんですが、味はぎゅっと濃縮されて、甘さはバツグン!

それにしても、こんなにたくさん拾うのは、大変だったことと思います。

有り難く、早速炒って頂くことにいたしました。

昆虫系

猫の雷(らい)です。
秋の獲物を捕獲中。
雷のターゲットは、ショウリョウバッタ。
好物は昆虫系みたいですね。

猫のマールは、相変わらず爬虫類系なのですが、今朝はマムシに咬まれて、しょんぼりでした。
実は今年2度めなんです。
マムシには適わないこと、少しは学習してほしいな。

2010年10月2日土曜日

奇跡…

「今 生きている それが奇跡なんだよ。」
この夏大ヒットだったドラマの主人公が言ってたっけ…。

期限付きの命だと知った時…人は何をするんだろう。
何を思うんだろう…。

でもそれはおかしな話で、命に期限があるのは当たり前のこと…。
ただ、その期限は人によってまちまちなだけ。

生きていることが奇跡…
ほんとにそうだと、日々感じてしまうtear。
こんな仕事をしていると、命の話を聞く機会も多いし、感じる瞬間も多い。

そんな中でtearは貪欲に生きている気がする。

でも、ドラマの主人公のような駆け抜け、弾けるような貪欲さではなく、のんびりとした貪欲さで。

のんびりと貪欲って、真逆なことかもしれないけれど、やっぱり「らしさ」を持ってすると「のんびり」は外せないかな(笑)

だってtearにとっては、「のんびり」が一番すべてを感じることだから…。

奇跡…
確かにtearもギリギリだったことが何度もあったなぁ…

エオの谷じゃなかった時…大きく跳ねた馬から落ちて(落ちたことも記憶にはないのだけど)、気がついた時は病院のベッドの上で点滴に繋がれていたり…。

交通事故に巻き込まれて車ごと川にダイブした時は、さすがにちょっぴりヤバいかなと思ったっけ…。

そんなこんなでも、今、ここにいる。

死と隣り合わせの生を感じながらも、ここにいる。

こんなに貪欲に生きるようになったのは、馬と出会ったからかもしれない。

馬はいつだって、「奇跡の生」を感じさせてくれるから…。

さて、そろそろと言うかやっと、レイとルナ・レイの話ができそうな気がしてきた…。

すくすくのびのび

いつの間にやら、大きくなったルナ・レイ。

ほんとにすくすくとのびのびと成長しています。

ついでに蹄ものびのびとしていたので、neoに削蹄してもらいました(^_^)v

まだ1才なのにお利口さんでしょ!?

2010年10月1日金曜日

そこにある命

曇りの朝、今日も交通事故の狸を見かけました。

車道に横たわる狸…田舎のよくある風景なのですが、今朝は、そのすぐ脇の歩道で通学途中の小学生の女の子たちが、手を合わせていたのです。

あ…この子たちは命を感じてるんだな…と、心がフワッとなりました。

生きるということは、いつか訪れる死も感じるということ…。

難しいことではなくて、そこにある命をそのまんまに感じていてほしいtearです。