「このリズムがいいですね〜」
ミッキーの蹄音(あしおと)をいつものように耳と体で感じながら…。
自然と鼻歌も飛び出してくる。
「もうちょっと、こっち〜。」
道から外れないように「左手」で手綱を操作しては、思わず笑い声がこぼれる。
そんな馬上の楽しげな様子を、見上げてtearも微笑んでしまうのです。
エオの谷で馬とふれ合って一年半が経つでしょうか…素敵な仲間のBeatさんがミッキーの背で笑っています(^-^)
neoとtearが一番嬉しい瞬間です。
始めは…右手右足のリハビリになればと馬に触れたBeatさん。
今は…どちらかというと、馬に触れ馬に乗ることは楽しみだと言いいます。
「楽しめる」…それが、人にとってどれほど素敵なことなのか…。それは「生きている」ことだとtearは思うのです。
3年前に脳出血で倒れてから、どれほどたくさんのことがあったでしょう…。
tearは、想像すらできません。
それでも、今ここ「エオの谷」で、ミッキーの背で笑っている…それが全てな気がしています。
いつだったかTVで、右手が動かなくなったピアニストのことが放映されていました。
途方に暮れたピアニストの前に、その家族はそっと、左手の楽譜を置いておいたそうです。
その楽譜には、どんな思いが詰まっていたでしょう…。
そのピアニストは、もう一度ピアノに向かい、左手だけでピアノに打ち込む日々の中で、奇跡的に右手が動き始めたというお話でした。
その放映をtearとneoも見たのですが、Beatさんは、それを見て、あの「左手の楽譜」が自分にとっては「馬」だったんだと…。
塞ぎがちなBeatさんに「馬」に触れてみては?と提案したのは、息子さんだったそうです。
そのピアニストもBeatさんも、素敵な家族があり、そして…新しい夢に出会えた…。
生きるって、こういうことなのかなぁ…と、Beatさんの笑顔を見る度、tearは感じています。
そんな素晴らしい仲間の「素敵な笑顔」のお手伝いが少しでもできたなら…
それがtearとneoの願いであり、馬たちと感じる一番幸せな瞬間だと思っています。
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